家庭に合わせたV2Hの選び方①停電時の電力供給タイプで選ぶ

特定の家電や部屋でのみ電力を使用するなら「特定負荷型」
「特定負荷型」は、あらかじめ決めた一部の家電や部屋にのみ、停電時の電力を供給するタイプのV2Hです。たとえば、冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電など、最低限の生活に必要な電力だけを優先的に使えるようにできます。設置費用は比較的抑えられるため、コストを重視したい方にも適しているでしょう。
ただし、家全体には電力が届かないため、エアコンやIHクッキングヒーターなど、大きな電力を使う機器には対応が難しい場合があります。
非常時にも家全体で電気を使えるようにするなら「全負荷型」
「全負荷型」は、停電時にも家全体に電力を供給できるV2Hシステムです。エアコンや電子レンジ、洗濯機などの大型家電を含め、通常どおりの生活をなるべく維持したいという方に適しています。
非常時でも家族全員が快適に過ごせるといったメリットがあるものの、設置費用は「特定負荷型」と比べて高くなる傾向です。また、家庭の電気配線の構造によっては、追加の工事が必要になるケースもあるため、事前の確認が重要でしょう。災害時における小さな子ども・高齢者の対応に不安がある方には、特におすすめのタイプです。
停電時の生活レベルを考慮して選ぶのがおすすめ
V2Hの導入では、災害時や停電時に「どの程度の生活水準を保ちたいか」をあらかじめイメージしておくことが大切です。冷蔵庫や照明が使えれば十分なのか、それともエアコンやIH調理器なども使える状態にしておきたいのかによって、選ぶべきV2Hのタイプが異なります。
また、家族構成や住んでいる地域の災害リスクなども検討のヒントになるでしょう。費用面や工事内容とのバランスを見ながら、自宅に最適な選択をすることで、日常・非常時問わず安心して電気を活用できる体制を整えられます。