V2Hシステムを導入するにあたってのデメリットとは

一般的なEV充電施設よりも高額になりがち
V2Hを導入する場合、デメリットとして挙げられるのがコストの高さです。V2Hは、一般的な充電設備よりも高額な費用がかかる傾向にあります。V2H対応の充放電機器は、通常の充電器と異なり「車から家へ」電力を供給する双方向の機能を持つため、価格も高くなるのです。
さらに、設置には専用の配線や電力設備の工事が必要になることが多く、これもコストを押し上げる要因といえます。標準的な普通充電器であれば数万円〜十数万円程度ですが、V2H機器の場合は機器代だけで数十万円かかることも少なくありません。長期的なメリットを見据えて、予算や補助金制度の活用も含めて慎重に検討しましょう。
電力の蓄電や供給はEVを駐車しているときのみ可能
V2Hは、EVやPHEVが駐車されているときにのみ電力を家庭に供給できます。そのため、車に乗って外出していたりすると、家庭用蓄電池として活用できないのがデメリットです。
仮に、昼間に太陽光発電の電気をためようとしても、車が出先にあるとV2Hは使えない状態になります。同様に、停電時に車が家にないと、非常用電源として活用することもできません。V2Hの機能はEVの「在宅」が前提となるため、家族の生活スタイルや車の使用頻度を考慮して、導入の可否を判断してください。
V2Hに対応している車種が限定的で購入しづらい
V2Hの導入におけるデメリットであるのが、対応車種が限定的であることです。現時点では、すべてのEVやPHEVがV2Hに対応しているわけではありません。V2H機能を使うためには、車両側も特定の規格や機能に対応している必要があり、対応車種はまだ限られています。
また、今後購入を検討している方にとっても、車種選びの幅が狭まる可能性があるでしょう。将来的には対応車種が増えていく見込みですが、現時点では選択肢が少ないことを理解し、V2Hとの相性をよく確認したうえで車両を選ぶことが大切です。